こんにちは。おこりんです。
「HSP」という言葉を知っていますか?
「HSP」とは「Highly Sensitive Person」の略で、人一倍繊細で、人の気持ちや光・音・香りなどの外的な刺激に敏感な人たちを表す概念です。HSPの人は日頃からささいなことに疲れやすかったり、人の感情に同調したり巻き込まれたりして苦しい思いをしたり、頼まれごとを断れず、自分のことを責めやすいといった特徴があります。
HSPとは?人口の2割程度存在する繊細な人材を正しく理解しよう – 人事担当者のためのミツカリ公式ブログ (mitsucari.com)
「HSP」とは、米国の心理学者であるエイレン・N・アーロン博士によって提唱された概念で上記のように説明されていることが多いです。
結論として、「HSP」は病気ではなく生まれ持った特性なので、治るものではありません。
このHSPの気質を持った人は全人口の15%~20%程度いるとされているので、この記事を見ている人の中にも一定数当てはまる方がいると思います。
私がこの概念を知ったのはここ1~2年の間だと思います(はっきりとは覚えていません)が、自分に通じるものがあると感じ興味を持ちました。
HSPの気質を持つ人は日常生活のあらゆる刺激に過敏に反応し、「生きづらさ」を感じることが少なくないようです。
そんな中、自分の特性に気付き、理解することは生きやすさに繋がると思います。
今回はその「HSP」について簡単に掘り下げてみたいと思います。
<私とHSP>
私が「HSPと通じる」と感じた自身の性質は以下の通りです。
共感される方もHSPに該当するのではと思われるので、ぜひ参考に目を通してみて下さい(^^)
■私は子どもの頃から
- 家電量販店の電器コーナーではひどく疲れたり、太陽の光を人一倍眩しく感じたり
- 人工的な強い香り(香水や柔軟剤)を嗅ぐと体調が悪くなったり
- 大きな音が苦手だし、周囲がざわついた中(混み合った飲食店や人ごみなど)で相手の言葉が聞き取れなかったり、突然驚かされると過剰な程に驚いたり
- 悲惨な出来事をニュースなどで見聞きすると、その出来事に感情移入し何日も頭から離れず気持ちが沈んだり
と、HSPの概念に当てはまるような特徴がありました。
家と学校での生活がほとんどだった頃はそれ程不便なことはありませんでしたが、大学進学以降、自分の世界が広がっていくと共にこの気質は自分の楽しみを狭めていくことになりました。
■自立に伴い
光・香り・音に敏感なことは避けることができたし、それ程生活に支障はありませんでしたが、
人の感情に過剰に同調するという気質には悩まされました。
あらゆる環境下で人間関係は基盤となりますが、新たな人間関係を築くことが困難でした。
相手の感情・顔色ばかり気になって、自分の意見が言えないことが多く、相手に合わせるばかりで、しまいには自分の気持ちさえ分からなくなっていきました。
会話中は
「こう言ったら相手はどう思うだろう?」
「ん?今嫌そうな顔したけど、何か嫌なこと言ったかな」
などと頭の中はフル稼働で相手の心情を考え続け、
帰宅してからも
「あの言い方で良かっただろうか」
「嫌な思いをさせたかもしれない」
などと一人反省会が繰り広げられていました。
周りの人達と仲良くなりたい気持ちは強いのですが、いざ交流を取ると否が応でもこの気質が顔を出しヘトヘトになってしまうのです・・・自業自得なのですが、どうしようもできないのです…(汗)
「相手に合わせている」ことは自覚していましたが、止めることができなかったし、
「こんな自分を持っていない私が人間関係を構築するのは難しいな」と自己肯定感は下がっていき、自ら人間関係の幅を狭めていました。
私のこの感情の経緯に共感し、しんどさを感じる方が少なからずいると思います。
HSPの概念を知った最近の私が「そんな自分を認めて生活の幅を広げていこう」と思えるようになっているので、そんな方々には是非「HSP」を知り、特性の理解を深めてもらえればと思います(^^)
<HSPの特性>
HSP(Highly Sensitive Person)を日本語に訳すと「人一倍繊細な気質をもって生まれた人」「生まれつき周囲の刺激に敏感な人」という意味です。
冒頭でも簡単に記載していますが、さらに詳しく記載していきます⇓⇓⇓
HSPは病気ではありません。
HSPとは、病気ではない。ハイリーセンシティブパーソンについての解説 | HSP CAREER
特性です。
治るものではありません。
HSPは病気ではなく、生まれ持った特性なのです。
治そうと思っても治るもでのはないので、「自分はそういう気質なんだ」と認め、そんな自分と向き合っていくことが必要となります。
HSPの人は、感覚的な刺激に対して無意識的・反射的に対応する脳の部位、「扁桃体」の機能が過剰に働きがちで、HSPではない人と比べて刺激に強く反応し、不安や恐怖を感じやすいことが分かっています。相手の気持ちを察知して行動したり、物事を深く探究できる半面、ささいなことで動揺したり、ストレスをためてしまうこともあります。
心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません | 睡眠・休息・メンタルケア | サワイ健康推進課 (sawai.co.jp)
下記のような悩みを抱えることが多いと言われています⇓⇓⇓
【HSPの人が抱えやすい悩み】(引用元心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません | 睡眠・休息・メンタルケア | サワイ健康推進課 (sawai.co.jp))
- 周りの人に「敏感」「内気」と言われることが多い
- 生活の急な変化に弱く、動揺してしまう
- たくさんのタスクをこなさなければならなくなると、混乱してしまう
- 大きな音や強い光が苦手
- 些細なことでも、深く考えすぎてしまう
- 芸術に触れると大きく心を動かされる
- 忙しくなると、一人で静かに過ごせる刺激の少ない場所にこもりたくなる
- 他人の気分に振り回されやすく、対人関係に疲れがち
- 小さな音や匂いも気になってしまう
- 映画やドラマの暴力的なシーンが苦手
(人によって、敏感なポイントは様々ですし、私自身当てはまらない項目もあります)
<HSPとの付き合い方>
人の気持ちや光・音・香りなどの刺激に無条件に反応してしまう自分の心と体を変えることは難しいので、自分の行動や環境を変えることで対処することとなります。
HSPは病気や障害ではなく、生まれ持った特性(気質)ですので、「治療する」ことはできませんし、その対象でもありません。しかし、自分の行動や環境を変えることで対処することが可能です。
HSPは、刺激に対して扁桃体が過剰に反応してしまう状態ですので、まず刺激の少ない環境に身を置き、刺激そのものを避けることが考えられます。例えば、共感力が高く、相手がしてほしいことを敏感に受け止めて疲れてしまいがちなら、周りと少し距離をとってみましょう。聞きたくない話を聞く必要もなければ、苦手だと感じる人と仲良くする必要もありません。負担を感じる相手とは距離を置き、自然体でいられる人間関係を大切にするようにしましょう。
心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません | 睡眠・休息・メンタルケア | サワイ健康推進課 (sawai.co.jp)
光や音など、外からの刺激に敏感すぎる場合は、アイテムを活用して、刺激を和らげてみましょう。
心が疲れやすくて生きづらい…それは「HSP」かもしれません | 睡眠・休息・メンタルケア | サワイ健康推進課 (sawai.co.jp)
- 視覚→周りが見えすぎないようにメガネをかける、メガネの度を下げる、寝るときにはアイマスクをする
- 聴覚→イヤホンをして好きな音楽を聴く、耳栓を付けて雑音をシャットアウトする
- 触覚→肌触りのいい素材の服、締め付けすぎず、心地よいと感じるものを身に付ける
- 嗅覚→マスクで鼻を覆って隠す、お気に入りの香りのアイテムを持ち歩いて時々香りをかぐ
<HSPと私の付き合い方>
HSPを知るまでの私は「光・音・香り」に関しては自分の好きな環境を作る働きかけができていました。
しかし、「人の気持ち」という対:人に関してはどうしても左右されていました。
「ご近所付き合い」「ママ友付き合い」「職場の人との付き合い」など、避けて通れない人間関係に大きなプレッシャーを感じていました。
「ああ言った方が良かったかな」「言わなければ良かった」「あの行動を取れば良かった」「取らなければ良かった」と相手の反応を気にする堂々巡りの一人反省会をよくしていました。
考えすぎることで空回ることも多々ありましたが、「次は空回らないように更に考える」…×∞
という本当に堂々巡りの思考を続けていました。
ですが、HSPを知り特性を少しずつ知るにつれ、堂々巡りの思考の日々から解放されるようになってきました。
一番大きなターニングポイントだったのはあるHSPの方とのやり取りでした。
HSPを公言する方と知り合うことがあり、軽くやり取りをしている中での出来事です⇓⇓⇓
相手:「仕事で嫌なことがあって、帰宅してからもついつい考えてしまう」
私:「分かります。考えたくなくても頭に浮かんできてしまいますよね」
相手:「そうなんです。浮かんできてしまうのはHSPである以上どうしようもないので、放っておきます」
私の心:『・・・!⚡!⚡!⚡』
簡単な会話の一部分ですが、私は衝撃を受けました。
これまで浮かんできた問題に関して、自分が少しでも納得できるように私は考え続けていました。
些細なことであっても、考えて答えを出すことが悩みから抜け出す最善策だと思っていました。
しかし、HSPはほんの些細なことでも深く考え過ぎ、自ら小さな悩みを大きな悩みへと変化させ、自分をさらに苦しめてしまうのです。
自分と同じ気質を持つ人が「放っておく」と言った短い言葉は
「放っておいていいんだ」「私も放っておいたらいいんだ」
と私の心に重大な意味を持ちながらストンと入ってきたのです。
その時から私は「まあ、いっか」の精神を意識して持つようにしています。
突き詰めて考えるのでななく、「まあ、いっか」と悩むことをやめる努力をするようになりました。
<(例)「▲▲してしまった」時>
これまで:「▲▲してしまった…。何で▲▲なことを…。あの時あーだこーだ。これからあーだこーだ。………(ネガティブ)etc……頑張るしかない。。。」
⇓⇓⇓
意識的に:「▲▲してしまったけど、〇〇だからまあ、いっか!(ポジティブ)…頑張ろう!」
というように。
今まで「そんなこと気にしなくていい」「気にし過ぎ」と言われることは何度もあり、自覚もしていましたが、嫌でも浮かんでくる些細であろう問題から離れることができませんでした。
しかし、自分のHSPの気質を理解し、同じ気質を持つ方からの言葉を受け、
より少ない時間で問題から離れられるようになり、心持ちが楽になりました(^^)
私と同じような思考パターンの方の参考になれば幸いです。
この記事は読んだ全ての人に伝わるものじゃないかもしれないけれど、少しでも伝わる人がいるかもしれないし、自分が書きたくて書いたんだから「まあ、いっか!」☆
<おわりに>
「HSP」を知るまでは「自分は小さな刺激にも影響される小さな人間」と自分に自信が持てず、殻をかぶった偽りの自分で過ごし、「いかにこの空間をやり過ごす」かを考えていることが多かったです。
しかし、「HSP」を知り、繊細な自分を認めることで「この自分が自分らしく、より楽しく過ごせる空間を作りたい」と思えるようになっています。
人生は一度きりしかないので、楽にいられる時間が多い方が良いですよね(^^)
この記事が誰かの生きづらさを少しでも生きやすさに繋げることができれば幸いです。
また、最後にHSPの診断サイトのリンクも貼っておきます。(診断テストのサイトは他にもあるので、ご自身で検索されても良いと思います)
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